業績管理制度の研究

1.業績管理システム強化の必要性
規模の大小にかかわりなく、企 業がこれからの時代を生きぬいていくためには、なんとしても高収益型企業へ脱皮しなければならない。高い収益力があってこそ財務内容も健全となり、新しい 事業機会への挑戦や安定成長も可能となり、ひいては、社員の成長を促し生活も向上させることができます。
それには、激変する環境・条件に的確に対応でき、人と組織の活力を高め、生産、販売開発などの機動力を発揮させるため「業績管理」を強化することが必要です。
業績について目標を立て、その達成のための計画を策定して、成果を測定し、明日への対策をたて、これを部門別、さらには細分化して部署別に行うことが「業績管理」の本来のあり方です。
2.総合管理システムとしての業績管理システム
(1)利益計画、利益管理との関連
利益計画は、業績管理における業績目標の設定過程または手続きとして位置づけることができ利益計画の実現のための諸活動は業績管理に依存します。利益管理は、業績管理とかなりオーバー・ラップした概念であるが、利益管理が損益計算中心に運営されるのに対し、業績管理は資産勘定の管理にも重点がおかれます。利益管理は、 必ずしも分権組織でなくても、集権的管理において実施されるが、業績管理は分権的組織を前提とし、細分化した組織単位ごとに利益の実現をはかる。利益管理 が企業の財務的側面にとどまっているのに対して、業績管理は、より高い業績実現のための組織・人事管理体制まで含めた包括的・総合的な管理システムです。
(2)予算統制との関連
企業における予算とは、一般に 一定期間(年度または半期)の利益目標を実現するための方針、諸方策などを金額で個別的に、かつ総合的に整合性のあるものとして組み立てたものであるとい われています。この予算と実積を対比しながら評価し、各事業分野の活動の方向を指示するのが予算統制です。
業績管理においては、この予算統制を包括し、業績管理を推進する手段または重要なプロセスとして、予算統制を位置付けることができます。
(3)人事制度と目標管理制度との関連
目標管理制度は、全体目標達成のため、各人がそれぞれ自発的に目標を設定し、その達成のための方法・手段も自由裁量の余地を大きくして、自己管理を中心に目標達成をはかるものです。
目標の内容としては、業務目標、課題目標、自己啓発目標などがあり、結果を重視する成果主義は、業績管理と共通しています。
従って、業績管理イコール目標管理として、人事考課制度の成績考課に連動することによって、絶対考課の物差しとすることができます。

個人の業績 = 会社の業績

 

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