賞与原資について

賞与の原資枠は、どのように 考えれば良いのでしょうか通常、企業は基本給の何ヶ月分として賞与を支払っておられますが、この考え方においてはおおよその原資枠は決まってくるくること でしょう。しかし、企業の業績が悪化した場合や業績が良くなった場合は、どのようにすれば良いのでしょうか、単純に月数を増減させれば良いのでしょうか。 企業には人件費の支払い能力がありますが、その能力こそが原資枠に相当します。原資枠の求め方は、大きく分けて付加価値基準配分(ラッカープラン)と利益基準配分の2とおりがありますので是非参考にして下さい。


1.賞与原資枠の求め方

 

① 付加価値基準配分配分原資 = 基準配分額 - 既払い人件費

基準配分額 = 一定労働分配率 × 付加価値額

付加価値額 = 売上高 - (原材料費+仕入高+外注加工費)

※ 一定労働分配率・・・・過去5年間の平均(労使協議による)

 

② 利益基準配分配分原資 = (利益-基準利益) × 30%

基準利益  = 平均資本利益率 × 平均総資本 × Y% +

総人件費利益率 × 総人件費 × Z%

※ Y%+Z%=100%
※ 30%の意味 :利益を内部留保、税金、賞与(成果配分)へ配分(利益3分法)

2.賞与の配分方法

 

<通常配分方法をアレンジ>業績賞与 = 固定支給部分  + 変動支給部分
(一律支給部分)   (考課支給部分)

固定支給部分 = 基本給 × 固定支給率(A) × 出勤係数

変動支給部分 = 資格係数 × 職責係数 × 変動支給率(B) × 考課係数
(基本給)

 

<1点単価方式による配分方法>個人支給額 = 配分単価 × 個人支給ポイント

原資(配分・変動支給)
配分単価 =───────────────
全社個人支給ポイントの総和

個人支給ポイント = 資格係数 × 職責係数 × 考課係数 × 貢献係数
(基本給)

実績数値
部門貢献係数 =────────
目標数値

人事担当者が頭を悩ませる問題の1つで、配分方法が挙げられます。特に、絶対考課をしたにも関わ らず、原資の問題で相対区分しなければならないことです。ここに挙げた1点単価方式をとれば、絶対考課した人事考課結果を正規分布に当てはめなくとも簡単 に配分することができますので、是非参考にしてください。


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